イオン導入美顔器ってなに?効果は?
イオン導入美顔器は、超音波美顔器と並んで人気の高い美顔器。
現在、各美顔器メーカーからさまざまなイオン導入美顔器が発売されていますが
- 「イオン導入美顔器」ってよく聞くけど、どんなものなの?
- 効果ありそうなことはわかるけど、具体的にはどんな仕組みなの?
- 超音波美顔器とはどう違うの?
- いろんなイオン導入美顔器があるけど、私にピッタリなのはどれ?
と思っている人も多いのではないでしょうか?
イオン導入美顔器は、シミ・そばかすやくすみに対する美白効果と、ニキビ肌の解消に効果が高いといわれています。
しかし、「なぜ美白効果が高いのか?」「どういう仕組みでニキビ解消に役立つのか?」を知っている人は少ないと思います。
知識のないまま「なんとなく良さそうだから」という理由で選んでしまうと、効果のない間違った美顔器を選んでしまう可能性も・・・。
そこで今回は、イオン導入美顔器についてのすべての疑問にできるかぎり分かりやすくお答えし、しっかり学びながらお肌に優しい使い方ができるように説明していきます。
あなたにピッタリのイオン導入美顔器をゲットするためにも、ぜひ最後まで読んでくださいね!
電気の力で美容成分を浸透!イオン導入美顔器の仕組み
「イオン導入」とは、電気の力を利用して美容成分をお肌の奥まで届ける仕組みのこと。
そのイオン導入の仕組みを使った美顔器が「イオン導入美顔器」です。
イオン導入について詳しく知るためには、イオンの原理とお肌の仕組みについて知る必要があります。
まずは、イオン導入美顔器がどういう仕組みで効果を発揮するのかを見ていきましょう。
イオン導入の「イオン」ってなんなの?
そもそも、イオン導入の「イオン」っていったい何なんでしょうか?
中学校の理科で習ったような気もしますが、覚えてない人が多いですよね。
イオンとは、電荷を帯びた原子(または原子団)のことです。
・・・といっても、なんだかよくわかりませんよね(^_^;)
これからわかりやすく説明していきますのでご安心ください。
私たちが普段使っている化粧水や美容液。
その中に含まれている美容成分(たとえばヒアルロン酸やコラーゲン、プラセンタなど)は、分子と呼ばれる目に見えない小さな粒子でできています。
分子をさらに細かく分割していくと、原子になります。
この分子や原子の中には、プラスの電気をたくわえやすいものと、マイナスの電気をたくわえやすいものが存在します。
(通常はプラスマイナスゼロの状態)
この「プラスやマイナスの電気をたくわえた原子」のことを化学の世界の言葉で「イオン」と呼びます。
プラスの電気をたくわえた原子を「プラスイオン(陽イオン)」、マイナスの電気をたくわえた原子を「マイナスイオン(陰イオン)」と呼びます。
電気は磁石のように、反発したり引きつけあったりする。
磁石にはN極とS極があり、違う極は反発し合い、同じ極同士だと引きつけ合いますよね。
実は電気も同じです。
プラス同士・マイナス同士の電気は反発する力が働きますし、プラスとマイナスだと引き付け合う力が働きます。
なので、プラスイオン同士・マイナスイオン同士は反発しあうし、プラスイオンとマイナスイオンは引き付け合う特性があるんです。
画像出典:http://japangals.jp/
ちょっと難しい話だったかもしれませんが
- イオンとは、電気をたくわえた原子や分子のこと
- プラスとマイナスによって、反発したり引き合ったりする
ということを覚えておいてください。
お肌の守護神「バリアゾーン」
次に私たちのお肌の構造を見てみましょう。
人間の皮膚には外敵が皮膚内に入らないようにバリア機能が備わっています。
顔だけにかぎらず全身の皮膚の表面には「バリアゾーン」があるんです。
画像出典:http://www.yamahira.co.jp/
通常はこのバリアゾーンが異物の侵入や外部刺激からお肌を守っているのですが、お肌に有効な美容成分の浸透も妨げてしまうことがあります。
そうすると、せっかくお肌に塗った化粧水や美容液もその美容成分のほとんどがお肌の奥まで届かず、表面に留まってしまうことになります。
高いスキンケア商品を買っても、これではもったいないですよね。
そこで様々な化粧品メーカーや美容機器メーカーが「どうやって美容成分を効果的に浸透させるか?」を考えるわけですが、そのひとつの解決策がイオン導入なんです。
角質層と顆粒層の間にある電気の膜が邪魔!
お肌の仕組みをもう少し詳しく見ていきましょう。
私たちのお肌の表面は、一番外側にある「角質層(かくしつそう)」と、その内側にある「顆粒層(かりゅうそう)」に分かれています。
実はこの2つの層、「角質層は酸性でプラスイオンが多く、顆粒層はアルカリ性でマイナスイオンが多い」という逆の性質を持っています。
この酸性・アルカリ性の差とプラス・マイナスの差によって、角質層と顆粒層の間に電気的な膜が作られバリアの役割をしているのですが、同時に美容成分の浸透も阻んでしまう性質も持っているのです。
それでは、どうやってこの電気の膜を突破し浸透させるのか?
イオン導入美顔器は2つの方法でこの電気の膜を突破します。
ひとつは、微弱電流を流すことで電気の膜を弱め、美容成分が通りやすくする方法。
ピリピリとしない程度の微弱な電流をイオン導入美顔器でお肌に流すと、角質層と顆粒層は中性にかたむきます。
そうすると、反発しあっていた電気の膜の働きが一時的に弱まり、美容成分を角質層より奥まで浸透させることができるようになります。
もうひとつは、マイナスイオン同時が反発する力を利用してグイグイと押しこむ!
つまり強行突破ですね!(`・ω・´)=3
お肌に有効な美容成分にはマイナスイオン化しているものがあるので、イオン導入美顔器のヘッドの部分をマイナス帯電させることによって美容成分との反発力が生まれ、お肌の深部まで届くようになるんです。
これがイオン導入の仕組みです。
手で塗っただけでは届かないお肌の深部まで美容成分を届けることができるのがイオン導入のすごいところ。
イオン導入のことを「イオントリートメント」と呼んでいる美顔器メーカーもありますが、仕組みと効果は同じです。
ちなみにクリニックなどでは「イオントフォレーシス」と呼ばれることもあります。
イオン導入に合う成分と合わない成分 〜 ビタミンC誘導体はイオン導入にぴったり!
とはいえ、美容成分ならなんでもかんでもイオン導入で浸透していくかというと、そういうわけでもありません。
イオン導入はイオン化している物質に対してだけ有効です。
イオン化していない物質は肌の奥まで押し入れることはできません。
例えば、保湿成分で有名なセラミドには帯電性がない(=イオン化していない)ので、イオン導入をしてもお肌の奥には入って行きません。
また、帯電性があったとしても分子量(分子の大きさ)が大きい成分(ヒアルロン酸やコラーゲンなど)は、浸透していくのが物理的に難しくなります。
種類(大きさ)によっては浸透していくコラーゲンもありますが、基本的には肌細胞の隙間よりも大きさが大きい成分は浸透していきません。
逆に、ビタミンC誘導体などの美白系の成分がイオン導入ではもっとも効果を発揮すると言われています。
他にイオン導入に向いていると言われるのは以下のもの。
ビタミンC誘導体 | メラニン生成の抑制(美白効果)
ニキビの予防・改善 リン酸アスコルビルMgマグネシウム |
---|---|
プラセンタ | ターンオーバーの促進
シミ、シワ、乾燥の改善 |
トラネキサム酸 | メラニンの抑制
シミ・肝斑の予防、美白効果 |
グリシルグリシン | 毛穴の引き締め |
成長因子(GF) | ターンオーバーの促進
エイジングケア |
イオン導入美顔器の効果
イオン導入タイプの美顔器の一番の効果は、美容成分の浸透力です。
イオン導入美顔器を使って浸透させた美容成分は、ただ単に手で塗ったときに比べて30〜50倍以上も浸透すると言われています。
逆に言えば、イオン導入の機能単体では特に効果はありません。
だから、イオン導入美顔器を選ぶ際には、美顔器と一緒に使う美容液やジェルの効果を考える必要があります。
どんな悩みに効果的?
「どんな悩みに効くか?」についても、使う美容液やジェルの成分に依るところが大きいのですが、一般的には以下のような悩みに効果があると言われています。
- 美白効果
- シミ・そばかす
- 毛穴の開き
- 肌のキメを整える
- ニキビ肌
- ニキビ跡
- シワ、たるみの改善
- お肌の乾燥
イオン導入ととくに相性が良いと言われている美容成分はビタミンC誘導体。
そしてビタミンC誘導体が得意なのは、抗酸化作用によるアンチエイジングとメラニンの生成を抑えること。
なので、お肌の悩みとしてはシミやくすみを薄くしたい、肌を明るくしたい(美白・透明感)という時に使うのがピッタリです。
逆に、毛穴の黒ずみ、むくみ、たるみ、リフトアップなどへの効果は、ちょっと苦手かもしれません。
ということで、イオン導入美顔器を選ぶときは「あなたが解決したいお肌の悩みに有効な美容成分が美容液やジェルに含まれているか」を確認するようにしてください。
「そんなこと言われてもよくわからないよ」という方は、このページの最後にある「おすすめのイオン導入美顔器」を参考にしてみてください。
イオン導入美顔器の使い方
イオン導入美顔器は、各メーカーによって細かい使い方は変わりますが、基本的には
- 美容液を手で塗布して美顔器のヘッドを肌に当てる
- 美容液を染み込ませたコットンを美顔器のヘッドに付けて肌に当てる
のどちらかになります。
ゆっくりと肌に当てていくことで成分が浸透していきます。
ちなみに、馬油などを塗ってからイオン導入をする人もいるようですが、油分は浸透を妨げる原因になるのでやめたほうがよいです。
塗るのはイオン導入した後にしましょう。
やり過ぎはNG!
いくらお肌をキレイにしたいからといっても、やり過ぎは禁物です。
やり過ぎることによって、むしろお肌の負担になってしまいます。
多くの美顔器には自動的にスイッチオフになるタイマーが付いていますが、決められた時間を超えてのケアは避けてください。
またお手入れは週に1〜2回程度が適切です。
毎日使うのは避けてください。
イオン導入美顔器の選び方と注意点
イオン導入美顔器を選ぶときは、以下の2つに注意して選んでください。
- 美容液やジェルの成分
- 超音波やイオン導出などその他の機能の有無
美容液やジェルが大事な理由
これまでお話してきたように、イオン導入機能は化粧水や美容液の美容成分をお肌に浸透させるものなので、美顔器単体では効果はありません。
一緒に使う化粧水や美容液が大事なのです!
美顔器は、専用の美容液やジェルがセットになって売られているものも多くあります。
イオン導入の機能を比較するときには、美顔器自体の性能ではなく、美容液やジェルを比較するのがよいでしょう。
イオン導入に適した成分か確認しましょう。
美容成分以外もマイナスイオン化しているものは、イオン導入によってお肌に浸透してしまいます。
たとえば防腐剤として有名なパラペンも、弱アルカリ性下ではマイナスイオン化してしまうのでお肌への侵入を許してしまいます。
酸性下ではイオン化しないので大丈夫ですが、なるべく余分な成分が入っていない美容液を使うことをおすすめします。
超音波やイオン導出の機能も考えよう
イオン導入美顔器は、他の機能と一体になっているものが多くあります。
(逆に、イオン導入のみの美顔器は探すのが困難です。)
そのような複合美顔器を購入するときには、その他の機能も一緒に考える必要があります。
よく一緒になっている機能は、「イオン導出」と「超音波」の機能。
イオン導出
イオン導入と逆の仕組みを利用しているのが、イオン導出です。
電気の力で毛穴の細かい汚れを吸着し、通常の手洗いでは落ちない汚れまでしっかりクレンジングできる機能です。
「イオン導出でお肌の表面の汚れを取り除いたあとに、イオン導入で美容成分を浸透させる」といった使い方もとても効果的です。
超音波
超音波とは、人の耳には聞こえないほど高い音(音波)のことです。
この音波の振動でお肌の細胞も振動させるのが超音波美顔器です。
イルカも超音波を使って位置関係を把握します。
振動によって血流やリンパの流れを良くするマッサージ効果や、肌の深部を温めることによる新陳代謝を促す効果が見込めます。
組み合わせによる複合効果
「イオン導入+イオン導出」は毛穴汚れに、「イオン導入+超音波」はむくみ、たるみ、リフトアップにも効果的です。
これらの機能についてもよくチェックして、自分の肌悩みに対応しているかを確認して選びましょう。
イオン導入と超音波の違い
イオン導入と超音波はよく混同される機能ですが、仕組みや効果は違うものです。
比較項目 | イオン導入 | 超音波 |
---|---|---|
仕組み | 電気の力で美容成分を浸透させる。 | 音波の振動で美容成分を浸透させる。 |
主な効果 | 美白効果、保湿、エイジングケア、など。
(美容液やジェルの成分に依存) |
リフトアップ、毛穴ケア、マッサージ効果、温熱効果、など。 |
浸透力 | 手での塗布の30〜50倍以上 | イオン導入と比較すると弱い |
使える化粧水 | 水溶性で分子量が小さく、マイナスイオン化する美容成分を含む化粧水。
防腐剤入りなどは避けたほうが無難。 |
水溶性で分子量が小さい美容成分を含む化粧水。
ジェルがおすすめ。 |
おすすめのイオン導入美顔器ランキング
さて、以上をふまえておすすめのイオン導入美顔器をいくつかご紹介していきます。
シミ対策におすすめのイオン導入美顔器ランキング
シミ・そばかすには、美白成分配合の美容液がついた美顔器がおすすめです。
とくに効果が高いのはビタミンC誘導体。
毛穴対策におすすめのイオン導入美顔器ランキング
- 毛穴の黒ずみ
→イオン導出でのクレンジングがおすすめ!
- 毛穴の開き・たるみ
→温冷機能での引き締めやビタミンC誘導体配合の美容液が効果的!
同時にケアできる美顔器もあります!
イオン導入だけじゃない!オールインワンの高機能美顔器ランキング
「せっかくならいろんな機能を使いたい!」という方には、多くの機能を備えた複合美顔器がおすすめです。
(いずれもイオン導入機能を含む)
マスクタイプのイオン導入美顔器ランキング
美容マスクでイオン導入を行う、珍しいタイプの美顔器。
顔をまんべんなくケアできます。